こんにちは!
香港の橘拓也(たちばな たくや@TMax2525)です。
アメリカ映画で「今日限りでお前はクビだ!」とボスから怒鳴られ、うなだれて机回りを手早く整理し会社を去る、こんな映画の主人公のワンシーンを見たことがある人は多いのではないでしょうか。
日本を飛び出して海外で働いていると、知人や身近な人がクビになった、というのはよく聞く日常茶飯事の出来事です。海外で就職したはいいがクビになってしまった、そんな時どうしたらいいのか。
これから将来海外で就職を考えているが、映画のようにすぐにクビなるのが怖いから迷っている。そんな不安の役に立てばと思い私なりの経験や私見を纏めましたのでご紹介します。
海外ではすぐクビになる?
日本では近年成果主義が導入され始めたとはいえ、当日に即解雇ということはありません。終身雇用制度が長らく続いてきた日本では、まだまだ労働者側の立場が手厚く保護されています。日本でクビになったらそれこそ一大事です。相当悪いことをしない限りクビになりません。そんな背景があるので日本社会でクビになったというとダメ人間の烙印を押されてしまいます。
一方、アメリカ、欧米、ここ香港でも実力・成果主義の色が強い労働社会ではクビは日常茶飯事ですし、一般的な出来事です。誰かが会社を数週間、数か月でクビになったという話はよくある話です。「私またクビになっちゃたー」と知人から連絡が来たりしますが、本人は深刻な様子は一切ありません。
海外の会社は実力・成果主義なので期待される成果を出さないとすぐにクビになってします、これは紛れもない事実です。日本人だから英語が苦手とかそういう言い訳は一切関係なく、会社に入るとみな同じ土俵で戦わなければなりません。
会社は従業員を簡単に解雇できますが、一方で、従業員のほうもその会社が合わないと思ったら1日で去ることもできます。
香港の会社に来たときは衝撃的でしたが、ある朝自己紹介して近くに座っていた人間が、翌日には来るのをやめてしまいました。従業員の立場からみるとその会社が合うか一度入社してしてみる、本当の意味でお互いの試用期間です。
また、海外就職においては、比較的容易に業種チェンジすることができます。よほどこだわりがなければスピード入社が可能です。例えば、経験ポジションのベースが営業職の場合、業界が変わっても知識さえ習得していけば前職の経験が活かせるとみなされて採用される可能性があります。
但し、国や都市によっては労働ビザやスポンサーの条件があるので、入社が決まっても在留許可のほうの手続きがあるので確認が必要です。
ここ香港では労働ビザの場合、転職して会社が変わると、スポンサーとなる会社が変わるので入管に変更の申請をしなければなりません。7年以上住んで永久住民になればスポンサーの申請手続きは不要になります。
入るのは簡単、出るのも簡単、流動性が高いのが海外就職の特徴です。
もしクビになったら?
自分を励まそう!
誰もクビになりたくありませんが、どんなに努力してもクビになってしまう時があります。そんな時は決して落ち込まずに、会社や仕事が自分に合わなかった、もっと自分に合う別の仕事がある、と自分の気持ちを励ましましょう。会社や仕事にも縁があります。上手くいかない、楽しくない仕事はそれは縁がなかったのだと割り切ってしまいましょう。割り切ってしまうと随分と気も楽になります。その会社で出会った人達や努力は名残惜しいかもしれませんが、出会いも分かれも縁です。
就職活動を始める!
知人や人脈を整理してみよう気が落ち着いて気持ちも整理できたら、また気を取り直して就職活動を始めましょう。海外移住において、最初の就職と2回目以降の就職は状況がまた異なります。新しい土地で既に暮らし仕事の経験、人脈、知人ネットワークも増えています。最初に来たときはこれらの要素がありません。
海外移住してからの就職活動は、友人や知人、取引先、などの人脈を通じて成功するパターンがかなりあります。海外で暮らしている日本人社会のネットワークは非常にせまいので何かの集まりで知り合う機会は多いです。知り合いのそのまた知合い、という具合でいつの間にかネットワークの中に入っています。
企業側の立場から見ると、人材会社を通じて採用するよりも、知り合いなどのネットワークを通じて採用できればコストはかからないですし、人となりも知れているので安心なのです。これは企業側の人事担当や人材会社のリクルーターも認めている事実です。
転職エージェント
知人やネットワークも活用しつつ、同時進行で現地の人材会社にも相談しましょう。暮らしていると人材会社のリクルーターと知合う機会はこれもまた多くあります。彼らは常に企業、そして、ニーズにある候補者がいないかアンテナを張っています。
人材会社は日系、外資の2つがあります。日系人材会社は現地日系企業の案件が多く、情報が纏まっています。一方、日系企業に限定されてくるので条件に合わないこともよくあります。
外資系人材会社は日系も含め現地や外資の案件を多く扱っています。海外にいるので外資や現地企業で働くいいチャンスです。外資系人材会社でも担当者が日本人だとやはり日系企業の案件が多くなります。一方、ローカルスタッフが担当者の場合、現地の案件を多く紹介してくれます。
どちらかというと外資系人材会社で外資系や現地企業のほうが意外に早く見つかることが多い印象です。
LinkedInを活用
リクルーター、企業採用担当者、転職希望者のマッチングの可能性を広げるLinkedInに登録して情報収集しておくのもひとつの手です。登録の9割以上がヘッドハンターと言われており、職歴や希望条件をきちんと登録しているとリクルーター、企業から連絡が入ることがあります。ネットワーク作りの場のひとつでもあるので是非活用するようにしましょう。私も登録して活用していますが、人材会社のリクルーターからよく連絡がきます。
現地媒体をチェック
現地の日本人コミュニティサイトやフリーペーパーもチェックするようにしましょう。人材会社が扱っていない求人を見つけることができます。人材会社を介さず自社で採用をしたい企業が現地媒体を利用しているので企業規模は中小の場合がほとんどです。企業ブランドなどこだわりがなければ、いい会社に出会えることがあります。
休息する!
無職の期間は経済的な影響はありますが、一方で自由な休暇のチャンスでもあります。旅行や好きなことをしたり、日本に里帰りして休息してみてもいいでしょう。十分にリフレッシュしてから将来をかんがえるのも1つです。
まとめ
海外就職においては、企業は従業員を簡単に解雇できる環境があります。就職しても簡単に解雇になりやすいのは事実です。
その一方、海外においては労働市場の流動性が非常に高く、異業種に就職できたり、採用担当と直接交渉することが多くスピード採用、就職がすぐに決まりやすいのも事実です。
解雇になったからといって心配したり落ち込む必要はなく、新しいチャンス到来だと捉えましょう。そうしたら、必ず新しい道がきっと開けるはずです。
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